連合会便り「由利連合会」(秋田地区連盟)

(イラスト/わたなべ ふみ)
日本鳩レース協会は、連合会員と賛助会員の2種類の会員で構成されています。個人で種鳩を飼育し、国際委託鳩舎に選手鳩のヒナを預けて委託レースを行う賛助会員に対して、連合会員は各連合会に所属し、種鳩及び選手鳩を飼育・調教しており、国際委託鳩舎での委託レースはもちろん、自らの鳩舎で各団体が主催する鳩レースに参加できます。連合会は、レース鳩の飼育者、またはレース鳩の関心を持つ方々が組織する25名以上の団体で、年の作出羽数が500羽以上あることが条件。連合会は全国各地にあり、現在は約1万人の会員数が、レース鳩の飼育・調教とレースを楽しんでいます。当協会では随時、連合会員、賛助会員の入会を募集しております。

《連合会の構成》

現在は29名の会員によって運営していますが、例に違わず猛禽類の被害や低帰還率に悩まされています。それにも増して、若い入会希望者がいないことは頭の痛い問題です。

《地形・帰還コースの特色》

由利連合会は秋田県南西部の日本海に面した、にかほ市・由利本荘市が主な鳩舎所在地で、レースの最終盤に鳥海山(標高2236m)が待ち受けている所です。北海道や西日本の連合会が放鳩地に指定している場所でもあります。下が当地の写真です。右手が日本海、奥に見える山が鳥海山、その麓の市街地がにかほ市、写真手前の市街地が由利本庄市です。

 

《歴史と特徴》

当会は本年、昭和43年に協会公認を受けてからちょうど50年目を迎えました。この50年間、佐々木利夫氏→伊藤昇氏鈴木順一氏→佐々木利夫氏→藤井栄孝氏→佐々木末光氏→高橋裕幸氏の各リーダーによるバトンタッチで、トラブルも無く運営されてきました。昭和50年(1976年)に佐々木利夫鳩舎が地区ナショナルで初の総合優勝を獲得したのを皮切りに、毎年のように連盟トップに立つ鳩舎を輩出してきました。特に1980年代の藤レーシングロフト、伊藤弥市郎鳩舎は圧巻の活躍でした。他鳩舎も負けじと飼育法(レーステクニックを含め)の研究や種鳩の導入など、切磋琢磨し合ったことにより、総合レースで勝てる連合会に育ったと思います。自動記録機の導入も早い時期に行っています。当初は連合会内で2種類の記録機でしたが、データの集計プログラムにより間題を解決し、それが連盟レース結果の集計へと発展していきました。

《地元のお国自慢》

●鳥海山・飛島ジオパーク

平成28年9月「鳥海山・飛島ジオパーク」として、日本ジオパータネットワークヘの加盟が認められました。秋田県由利本荘市・にかほ市および山形県遊佐町・酒田市の4つの自治体と地域住民が連携してジオパーク活動を推進しています。

●象潟町・蟷満寺

「象潟や 雨に西施が ねぶの花」。俳聖・松尾芭蕉が『奥の細道』で訪れた最北の地です。

●白瀬南極探検隊記念館

にかほ市金浦出身の自瀬日の白い大陸に繰り広げた壮絶な人間ドラマや日本の南極観測隊の歴史と現在について知ることができます。

●赤日の大仏

由利本荘市赤田の長谷寺に日本三大長谷観音の一つに数えられる巨大な観音像「長谷十一面観世音菩薩」(高さ9m、木製金箔押し)があります。

●亀田・妙慶寺(御日の方二所)

真田信繁(幸村)の五女・直(御田の方)が建立したと伝えられています。

由利連合会の皆さん。「2013年春季レース表彰式」において。

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