連合会便り「山口連合会」(中国地区連盟)
《連合会の構成》
発足年は昭和50年。最大連合会員数は、昭和50年頃で45名。
《地形・帰還コースの特色》
当連合会は本州西部にあり、広島県廿日市市、大竹市、山口県岩国市、柳井市辺りに位置します。岩国市は瀬戸内海に面しており、沖縄県の普天間基地に次ぐ、本土最大の空母艦載機を有する米軍基地があります。
レースは北コースで行っており、京都府、滋賀県、富山県などを放鳩地にしています。帰還コースは平たん地が少なく、主に山間部が飛翔コースになるため、帰還率や入賞は、気象条件に左右されることが多くなっています。
《強豪と飛び筋》
連合会の飛び筋としては、発足当時は在来系が主流で、南部系、ときわ系、100007系、岩田系、茶バラ系(地元の在来系)、石田五万系など使用。その後、スピード性を求める会員達により、モスキート、モナリザ、ファンネ、ヤンセン、パピヨン、オペル、ゴードンといった輸入系が導入されました。当時の記録として、1976年に稚内1500Kレースで片岡鳩舎が分速910.204メートルで優書しています。
現在の強豪鳩舎としては奥江正夫鳩舎が挙げられます。スピード性を重視する同鳩舎は広島県廿日市市に鳩舎を構えています。同地は山間部のため、猛禽類の被害に苦しめられていますが、モスキートやヤンセン系を使い、頑張っています。
《歴史や特徴》
当連合会の始まりは、昭和35年頃。広島県内の連合会でレースを行っていた米穀店経営者(※長距離の強豪鳩舎でした)の店に、鳩を飼育していた中学生や高校生が集まっており、店主の薦めで学生レースを始めたのがきっかけです。その仲間達が進学や就職で地元を離れる際、近隣にあった中村小鳥店に飼育鳩を預かって貰っていました。その後、昭和50年頃、その中村小鳥店の店主の発案で連合会が発足しました。地元の在来系である茶バラ系は、当時の学生が手放した鳩の混成系です。
また、当会の特徴としては、会員に鉄工関係の仕事をしている方が多く、会員の意向にて2005年に連合会の放鳩車を製作・使用していました(写真1)。しかしながら、会員数の減少や経費節減などの理由で、現在は山陰地区連盟にて使用されています。
《地元のお国自慢》
当地の名所としては、日本三大名橋である「錦帯橋」(注1)があげられます。また「錦帯橋」から徒歩10分の場所には、岩国市出身の作家・宇野千代の生家があります。なお、「錦帯橋」が掛かる錦川の下流には、米海兵隊の航空基地「米軍岩国基地」があり、毎年5月5日には「日米親善デー」が催されています。
名物では、別名「殿様寿司」とも呼ばれる「岩国寿司」(注2)があり、地元で親しまれています。