連載3-4、日本鳩レース界の歴史

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このコーナーは、会員の方からの寄稿や過去に掲載された本誌の記事を元に、伝書鳩及び鳩レースの今昔を鳩仙人の語り口で掲載します。本稿は本誌で連載された「日本鳩界の歴史」(81年4月から連載)を引用・改編しています。

レース鳩への進化 その一

鳥類学上の分類からすると、レース鳩は鳩鴿科に属する岩鳩、樹鳩、地鳩のうちの岩鳩亜科に入り、その中の家禽の一種となるのじゃ。

さらに、家禽化されて改良されたその種のハトたちを用途上の見地から分類した場合の「レース用の鳩」ということになり、家禽化されたハトとしては、他に食用鳩や鑑賞鳩が区別されておる。

これは通信鳩、軍用鳩、伝書鳩などのように、それぞれの時代に要求された形に改良され、利用されてきた過程をもつが、現在は鳩レース用としての需要のため、さらに改良が加えられて、今日に至り、一層の高級化に向けて改良の途上にもあるぞ。

このレース鳩の遠い先祖が岩鳩の中のカワラバトであって、カワラハトの中の巌鳩が主体となった他のカワラバトとの交雑による変種であることは、すでに述べたのう。

巌鳩が主体となって…と述べる理由は、カワラバトの大半が乾燥地帯に棲息していたにもかかわらず、川辺や湖岸の岩場などに巣くっていたとされる巌鳩は、おそらく水鳥的な機能の一部を持っていたと推測されるのう。現在のレース鳩からでも近親交配などによって、先祖帰りした鳩の中に、時に水かきを脚指の間に持つものが生まれることも、その一つじゃ。

本来のカワラバトは現在、地方的な羽色や性質の相違によって、下記の表のように、14の亜種に細分されておる。

おっと、残り頁がなくなってきたようじゃ。では次回、この続きを語るとするかのう…。

(この稿、続く)

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