連合会便り 北上第一連合会(岩手地区連盟)

(イラスト/わたなべ ふみ)
日本鳩レース協会は、連合会員と賛助会員の2種類の会員で構成されています。個人で種鳩を飼育し、国際委託鳩舎に選手鳩のヒナを預けて委託レースを行う賛助会員に対して、連合会員は各連合会に所属し、種鳩及び選手鳩を飼育・調教しており、国際委託鳩舎での委託レースはもちろん、自らの鳩舎で各団体が主催する鳩レースに参加できます。連合会は、レース鳩の飼育者、またはレース鳩の関心を持つ方々が組織する25名以上の団体で、年の作出羽数が500羽以上あることが条件。連合会は全国各地にあり、現在は約1万人の会員数が、レース鳩の飼育・調教とレースを楽しんでいます。当協会では随時、連合会員、賛助会員の入会を募集しております。

《連合会の構成》

北上第一連合会は、愛知万博が開催された平成17年4月に、藤田幸夫氏を初代会長として、3クラブ・25名の会員が集まり、岩手地区連盟の最新連合会として発足。

《地形・帰還コースの特色》

当連合会が所属する岩手地区連盟は西コースのレースを開催しており、GPまでは
太平洋側の放鳩地を選択し、桜花賞以降は日本海側が放鳩地となります。
岩手県の地形は、西側を南北に走る奥羽山脈、東側を南北に走る北上山地、二つの山並みに挟まれた北上平野がのびやかに広がっています。会員が在住する北上市は、県の南西部に位置しています。
短距離レースは、平野を直進すれば良いのですが、距離が延びるにつれ、本州の背骨となっている山々を飛び越える飛翔が求められ、春は雪深き鳩舎をめざし、秋の最終レースになれば北西の逆風を必死にかわす技術を駆使して帰還するという、レース鳩本来の資質が試されるスリリングなレースが展開されます。

《強豪鳩舎と飛び筋》

「全員が強豪であれ」が連合会の合言葉です。会員の鳩歴・レース歴は連合会発足以前からであり、地元の飛び筋に加え全国の活躍鳩の系統を導入するなど、競翔への姿勢は熱く前向きです。会発足当初から平野敏秋氏・藤田幸夫氏が連盟上位入賞を果たすなど牽引役となり、ここ数年の間には髙橋勇氏・高橋安美氏が台頭、更にブロック総合優勝経験のある工藤哲利氏らが加入したことによる相乗効果によって、遂に令和元年には及川清徳氏がGP800K総合優勝と連盟長杯1位に輝き、続いて古川貞一氏も秋桜賞400Kで総合優勝を獲得しました。また、会員は品評会にも熱心に取り組み、地区品評会で若鳩クラスとスーパーCHクラスにて一席を獲得。さらに、楓賞で東北南地区最高分速まで飛び出しました。こうした会員の熱意を引き出したのは、連合会長の菅原修身氏であり、同氏こそが真の強豪かもしれません。

《歴史と特徴》

昨年は「総合優勝目指して、気もぢっこ一つに、健康第一」。今年はさらなる飛躍を祈念して「勝利の循環はONETEAMでつかみ取れ」との競翔方針を設定しました。

《地元のお国自慢》

是非とも全国の皆さんにお越しいただきたい北上市の催し物を季節ごとにご紹介します。春は「北上展勝地さくらまつり」(注1)、夏は「北上みちのく芸能まつり」(注2)、秋は「収穫祭」、冬は夏油高原スキー場でウィンタースポーツ&温泉満喫ツアーです。北上市までは東京から新幹線で2時間半、ちなみに鳩ですと実力戦で5時間50分です。夜行バスも東京駅から出ており、奥様方の女子会ツアーも好評です。

 

注1=「北上展勝地さくらまつり」は、岩手県北上市で4月上〜中旬から5月上〜中旬の期間に開催されるお祭り。期間中は、北上川上空を鮮やかな鯉のぼりが泳ぎ、遊覧船が運航されるほか、満開の桜並木の下をノスタルジックな雰囲気たっぷりの観光馬車が走ります。また夜には、美しくライトアップされた桜並木が川面に映し出されます。
注2=「北上みちのく芸能まつり」は、岩手県北上市において毎年8月の第1土曜日から3日間実施される祭り。北上市周辺に伝わる伝統芸能である鬼剣舞を中心に、神楽、鹿踊り、虎舞などを披露する100組を超す団体が出演し、市内各所で演舞します。初日は市民による盆踊りパレード、2日目にみこし、民俗芸能パレードや鬼剣舞大群舞、3日目にはトロッコ(灯籠)流しと花火大会が催されます。

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