連合会便り「ニュー三陸連合会」(宮城北部地区連盟)

《連合会の構成》
発足年は平成8年。最大連合会員数は、発足当時で40名以上。現在の会員数は25名。平成7年、南三陸連合会が会員数230名を超えて会員の所在地が広範囲となったため、持ち寄り・審査の便宜を考慮し、4連合会に分離独立しました。
《地形・帰還コースの特色》
当連合会は、岩手県の大船渡市に多くの会員が居住しています。レースは西コースを実施しており、帰還の際は宮城県仙台市の地点がポイントとなります。運営上、放鳩を岩手連盟にお願いしているため、大多数の鳩が図1のコースを取ると思われます。迂回して帰還するため、内陸部の連合会に比べると、分速で150mほど引き離されるのが常です。また、図2のコースは海岸線ですが、リアス式海岸のため、崖や谷が多い地形となっており、猛禽類の巣が無数にあります。このコースを帰還した場合、震災後の飼育者の減少もあり、単独飛翔となるため、非常に厳しい帰還率となります。しかしながら、図2のコースを抜けた時は、連盟で上位に食い込む可能性が高いです。

《強豪と飛び筋》
大船渡の鳩レースの歴史は、気仙沼との関係が深く、当時に金野正家氏が確立したマルキ系や斉藤氏が導入したプリンス系を主体に仲初氏の浅草系が活躍していました。中でも平山鳩舎の活躍は著しく、西鹿児島GN1300Kを同一鳩で3度帰還させたこともあります。
この他、GP総合優勝1回の八木鳩舎、GP総合優勝2回の柳下鳩舎、中・長距離で活躍した濱田鳩舎、金野鳩舎が挙げられます。90年代には、同年に春秋Rg&地区N総合優勝を獲得した道下鳩舎が活躍。横地系と白雪南部系を絡めた血統で、現在も好成績を残しています。近年、新人の前田鳩舎、大ベテランの和野鳩舎がRgで優勝するなど、震災で被害を受けたものの、当地の鳩魂はまだまだ健在です。
《歴史と特徴》
当連合会のモットーは「無理な鳩飼育や参加を慎み、趣味として楽しむ」、「勝負にこだわらず、お互い感謝の気持ちを持つ」、「レース中は不正を疑われる行動は慎む」、「互助の精神で連合会の一員であることに誇りを持つ」となっています。またバンドを組んで地元で音楽活動をし、震災遺児への育英資金の援助を行っている会員もいます。
《地元のお国自慢》
当地は港町であり、「三陸海岸」(注1)で取れる海産物が名品です。「しらす」、「うに」、「秋刀魚」、「鮑」など一年中おいしい海の幸が食べられます。また名所には、碁石のような扁平な意思を主体とする碁石海岸があり、「三陸復興国立公園」(注2)に指定されています。

