趣味のピジョンスポーツ 第6回「鳩歴2年で、東日本CH・E地区3位!」桐山拓朗 鳩舎
鳩歴わずか2年目で、あさひ連盟において桜花賞1000K総合2位。同レースは歴史と伝統の一戦・東日本CHレースであり、何とE地区でも3位(総合75位)を獲得しています。鳩飼育を始めて、いきなりこの好結果を叩き出したのは、神奈川県央連合会に所属する桐山拓朗鳩舎。弱冠36歳の若武者フライヤーです。
桐山さんは元々、父親の正巳さんが協会の会員でしたが、ご自身はあまり鳩レースに興味がなかったとのこと。そんな桐山さんが鳩を飼い始めるきっかけとなったのは、ある偶然の出来事からでした。
とある日、桐山さん宅の庭へ、上空からいきなり1羽の鳩が落ちてきたのです。目の前に落ちた鳩を拾い上げると、その足には脚環が! そのトリを介抱するうち、父親が鳩飼育をしていたことを思い出し、鳩レースをやってみよう という気持ちになったそうです。それからしばらく後の平成24年6月、神奈川県央連合会へ入会しました。
入会後の種鳩選びは、インターネットや雑誌を参考にしながら、探していきました。導入を決めたのは、地元・神奈川の有名飛び筋である『早乙女ジャンヌ系』。もちろん、所属連合会の強豪鳩舎からもトリを導入。そしてレース初参戦の2012年秋季シーズン、秋季Rg400Kでいきなり総合4位に入賞したのです。自分の手で作出して育てたトリが帰還した上、シングル入賞。桐山さんは、鳩レースの醍醐味を感じたに違いありません。
より一層、鳩レースに熱が上がり、翌年の秋季Rgでは総合7位と再びシングル入賞。次の春季シーズンも着実に帰還を果たしていきます。そして前述の桜花賞総合2位を獲得。しかし短・中距離ならともかく、管理テクニックが必要な長距離で、レース歴2年目の桐山さんが上位入賞できた秘密はどこにあるのでしょうか。
同じ連合会所属で2年連続して連盟・最優秀鳩舎賞を獲得した杉&高共同鳩舎の杉山勝弘さんに、こっそりお話を伺ってみました。
「彼の素晴らしさは、鳩の導入や作出はもちろん、飼育管理に関しても、周囲のベテラン鳩舎のいうことを聞いて一生懸命に実践していること。良い意味で素直だと思いますね。周りのアドバイスをどんどん吸収していっているところが強みでしょう。私も負けないように頑張りたいです」(杉山さん)。
今年の桜花賞でも総合7位(今年はジャパンカップ)と、またまた好結果を残した桐山鳩舎。これからも先輩諸氏の教えを実践しながら、連合会や連盟を背負って立つような強豪鳩舎として成長してくれることでしょう。