長崎平和祈念式典、被爆二世の想い
終戦から75年、世界で唯一の戦争被爆国であるわが国では、原爆が投下された広島市と長崎市で、毎年8月6日と9日にそれぞれ式典(広島は平和記念式典、長崎では平和祈念式典)が開催。式典が開催される各公園では、式典内に当協会や日本伝書鳩協会の会員さん、その他の有志による放鳩イベントも行われています。
しかしながら、今年は新型コロナウイルスの影響で、広島市では放鳩イベントが中止。また、長崎市では参列者が例年の1割となる約500人に限定されました。
さて今回、長崎市で行われた式典に参加された被爆二世の方(63歳)から、放鳩イベントの感想が届きましたので、ここに紹介します。
―8月の空に―
毎年8月の6日と9日は、広島と長崎で原爆投下の日。平和の式典が開催されていますが、その中において各市長の平和宣言が終了すると同時に、平和の使者「鳩」が放たれます。
今年は前後75年の節目の年でしたが、広島では新型コロナウイルスの影響で、鳩の訓練が十分に出来ない事や鳩の飼い主さんの高齢化などもあり、来年以降の式典で再び空へ羽ばたけるかは、決まっていないようですが、本年は中止になったようです。
長崎も同じように市内の会員さんの減少で会が解散し、ピーク時から比べると羽数も少なくなり、広島と同様になっておられるようです。
長崎には日本鳩レース協会の賛助会員さんが数名おられるようで、式典参加中止も考えておられたようですが、賛助会員3名と有志2名で300羽の鳩を集め、例年通り、田上富久市長の平和宣言直後に、籠の蓋を開け、放鳩されました。約3分の1の100羽は、左回りに1回旋回後、会場より北側に飛んでいきましたが、残りの約200羽近くは平和祈念像の上空を一塊で数回、旋回し、各有志の鳩舎に帰ったようです。その様はまるで平和をアピールしているようで、とても感動的でした。
新型コロナウイルスの感染状況次第となるでしょうが、来年は広島市と長崎市の各式典で、「平和の象徴」が飛び立つ姿を見たいものですね。