夕刊紙がレース鳩漫画「レース鳩777(アラシ)」を紹介
レース鳩漫画の金字塔、「レース鳩777(アラシ)」。同作品は、鳩レースをテーマに取り上げられており、愛鳩家達の絆やライバルとの友情のみならず、競技としての鳩レースの解説も本格的に描かれており、愛鳩家にとっては、おなじみの名作漫画ですね。
さて先日、同作品が産経新聞社発行の夕刊紙「夕刊フジ」の「マンガ探偵局がゆく」というコーナーで紹介されていました。記事は、ケガをした迷い鳩を保護した若い夫婦が「どうしよう」と困っていた時、父親が昔読んだマンガを思い出し、適切な対応をしてくれたことで、そのマンガを知りたいという質問に答える形で鳩レースを紹介しています。以下に、その内容を抜粋いたします。
―マンガ探偵局がゆく 中野晴行
(略)レース鳩は伝書鳩とも呼び、鳩の帰巣本能を利用して遠隔地から文書や小さな荷物を送ることなどに昔から利用されていた。1960年前後までは新聞社も鳩を記事や写真の輸送に使っていて、屋上には鳩舎もあった。
一方、ある地点から放った鳩が鳩舎に戻る速さを競う鳩レースが盛んになったのは60年代半ば。ピークの69年には全国で400万羽以上の伝書鳩が飼育されていたとか。
ただ、依頼人の年齢から見て、お父上が読んだマンガはこれよりも10年ほど後の78年から80年にかけ『週刊少年チャンピオン』に連載された飯森広一の『レース鳩777(アラシ)』のことだろう。
主人公は小学生の森山次郎。空から落ちてきた鳩を助けた二郎は、家に持ち帰って手当てをするが、そこに白髪で羽織袴姿の黒田老人が現れる。老人はレース鳩の世界では数多くのチャンピオンを生み出した有名人。次郎が拾った鳩は、黒田老人が飼っている1羽200万円もする血統書付きのレース鳩、グレート・ピジョンだったのだ。
レース中に行方不明になっていたグレートを次郎が拾い、病気まで直してくれたことを知った黒田老人は、自分の鳩舎の中から好きな鳩を次郎にプレゼントしようと申し出る。次郎はグレートの子供を譲り受け、日本レース鳩協会に登録する。登録番号は0777。アラシと名付けられた。
次郎と鳩レースのライバルたち、そして個性的な鳩たちの姿を通して、鳩レースの魅力を伝えるマンガとして大ヒット。作中にはレース中に傷ついた鳩をどうすればいいのか、なども紹介されていたので父上はそれを思い出したのだ。鳩レース関係の団体は日本伝書鳩協会と日本鳩レース協会の2つ。これらをネットで検索し、正確な連絡方法を確認したのだろう。すばらしい。―
鳩レースに関連した素晴らしいマンガ作品が紹介されることで、鳩レースに興味を持つ方が増えると良いですね。(資料提供/藤岡正直氏・瀬戸内連合会)