「2017年度 八郷オリエンタルカップ700K」開催!

国際委託鳩舎レースでは、当協会が運営する2つの鳩舎(八郷鳩舎=茨城県石岡市、伊賀鳩舎=三重県伊賀市)にて、全国の会員の方から委託されたレース鳩のヒナを育てて(飼育・調教・訓練)、複数回の鳩レースを行っています。鳩の帰還コースは、八郷鳩舎が秋と春に北コースで7レース(最長距離900Kキロで北海道汐見から茨城県まで)、伊賀鳩舎が秋に西コースで6レース(最長距離500キロで山口県下関から三重県まで/併催2レース)を実施しています。元来、鳩レースを行うのは、費用と手間のかかるもの。それを「ヒナの段階まででレースを楽しめる」という手軽さもあって、現在では毎年1万羽近くの応募があり、ヒナ鳩を預けるために抽選を行わなければならないほど、人気を博しています。

日本鳩レース協会が運営する、2017年度 八郷国際委託鳩舎レースも、いよいよ終盤戦に突入しました!

前回のレース、3月19日開催の「八郷国際親善鳩レース大会500K」から、17日のインターバルを経て、4月5日に「八郷オリエンタルカップ700K」が開催されています。

鳩レースをご存じない方の中には「何故、そんなに長くインターバルを空けるの?」と疑問に思われる方もいらっしゃるかも…。

鳩レースは“ピジョンスポーツ”といわれるように、アスリートであるレース鳩が長い距離を飛翔して、そのタイムを競います。人が行うスポーツでも同じですが、例えば、42.195キロのフルマラソン大会を短い休養で、続けて出場できるアスリートはいないでしょう。そこで、レース鳩も疲労を回復させるため、ある程度のインターバルが必要となる訳です。

さて今回の「オリエンタルカップ700K」は、参加羽数307羽で北海道長万部から放鳩されました。レーサー達にとって、初めての海越えレースです。北海道から本州へ渡るためには、強風と荒波で有名な津軽海峡を越えねばならず、昨年生まれたばかりの若鳩達にとっては、大きな試練となります。

同レースの開始時間は、午前6時40分。鳩レースは長距離になるほど、日の出と共に鳩を放すケースが多いのですが、現地の気象条件によっては放すの遅らせます。今回は放鳩地にモヤがかかっていたようで、若干遅めの放鳩となりました。レース当日は、各地の天候などを考えると良い風が吹けば、一般的に好レースといわれる分速1200メートル台も期待できますが、鳩レースは帰ってくるコース上各地域の風、雨、気温の上昇など、気象条件が複雑に絡んでくるため、一概に予測は不可能。もし分速1200メートルで飛翔できたとすれば、夕方4時過ぎ頃には、帰還地・茨城県石岡市にある八郷鳩舎の上空へトップの鳩が姿を現すはずですが、果たして…。

先に結果を発表すると、今レースは当日の帰還が日の入りまでに4羽のみ。記録範囲内である4日目までに43羽(※鳩レースでは距離によって、記録が公認される範囲が決められています。公称距離600キロ・700キロは、放鳩から4日目まで)という、非常に厳しいレースとなりました。

優勝鳩の帰還の瞬間!

上の写真がトップ鳩の帰還の瞬間です。打刻は午後5時29分16秒、飛翔時間は約10時間50分で、優勝分速は1080.376メートル。栄冠を獲得したのは、京都府の平安連合会・杉岡誠三鳩舎・委託「16XA10306」でした。杉岡鳩舎は、過去に何度も委託鳩舎レースで入賞をされている委託の強豪。難レースの中、その実力を発揮した形です。おめでとうございました。

さて、次はいよいよ最終レースとなる「国際チャンピオン900K」。このレースは、北海道羽幌町汐見から放鳩され、国内最大級の広域長距離レース「東日本チャンピオンレース」(※関東一円の広域地帯が参加する関東三大広域長距離レースの一つ。過去には、参加羽数が2万羽を超えたこともある)と併催で行われます。開催予定日は5月11日。しっかりと休養を取ったレーサー達が、最後の大一番に挑みます!

八郷オリエンタルカップ700K ベストテン序列

順位 鳩舎名 鳩番号 記録時刻 分速 所属
1位 杉岡誠三 16XA10306 17:29:16.2 1080.376 平安
2位 湯浅三之 16JH03552 17:39:36.6 1063.451 上州
3位 長谷川健太 16DA04169 17:39:40.7 1063.343 賛助会員
4位 杉岡誠三 16XA10285 17:43:02.2 1057.944 平安
5位 松場一雄 16LB08245 06:52:19.1 482.988 房総
6位 元部吉秀 16DA02244 06:52:22.2 482.972 賛助会員
7位 大坂晃三 16EE04811 06:53:32.7 482.584 西陵
8位 天野哲夫 16KA05202 07:06:22.7 478.361 埼玉三芳
9位 西尾保志 16DA22385 07:36:24.7 468.760 賛助会員
10位 遠藤活俊 16DA17992 07:40:34.7 467.458 賛助会員

優勝鳩の血統

16XA10306 B 杉岡誠三鳩舎 作出・委託(平安)

祖父
04XA12546 B 杉岡誠三 作
異母兄弟の仔/“スカイボーイ号”(八郷アベレージ・協会賞1位)
“スカイ長万部当日号” 05XA13311 B 杉岡 作
07年長万部翌日1羽帰り優勝
08年長万部当日帰り優勝
“マラトンガール”(八郷アベレージ・協会賞1位)の孫
祖母
“ブリジェット号” NL04-1201219 BC フロッシュ・メイヤーズ 作
“バルセロナ・ランボーⅡ”דブラウ・ファン・オッペン”の娘
祖父
13HA01398 BC 一文字ロフト 作 12HA04087 BC 一文字ロフト 作
“ユーロ・ダイアモンド”דハナ”(“ユーロ・ダイアモンド”兄妹)
祖母
12HA03782 BC 一文字ロフト 作
“ユーロ・ダイアモンド”דバルセロナ・ビクトリアⅡ”
帰還直後の優勝鳩。表情にも、さすがに疲れが見えます。
優勝鳩の翼。羽根に染み出たホイールにも激戦の跡が伺えます。

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